不況により「専業主夫」が世界各国で増加 女性が家計の大黒柱へ
2009年 05月 19日
家事を専業とする「専業主夫」が日米を含め、世界的に増加している。女性の社会進出と不況によってこの傾向は近年ますます強くなっている。
不況の今、男女の仕事の役割を見直す動きが出ている。先週米国ABCニュースは、夫の失業で家計を支えることになった家族を取材した。
最近では家事を専業とする夫は「専業主夫」と呼ばれている。この専業主夫は、米国では1996年に4万9000人だったが、06年には15万9000人の3倍強に増加している。これに輪を掛けたのが昨年からの世界不況で、失業者自体も増えているが、とくに米国では女性より男性の方が失業率が高い傾向があり、結果的に性別による役割を見直すカップルが増ているのだ。
専業主夫が増えているのは米国だけではない。アジアでは中国や韓国でも増えており、日本も例外ではない。国内の国内の専業主夫は年々増加傾向にある。厚生労働省によると、家事を専業とする国民年金の第三号被保険者となっている男性の数は97年から7年連続で増加の傾向にあり、03年度は8万108人と初めて8万人を突破している。10年前の96年度と比較すると約2倍にも上っている。
このように世界的に男女の仕事の役割が逆転するケースも出てきているが、ただ実際には夫婦のどちらかが働くというより、「両方で働かないと暮らしていけない」という意見も多く、家事や育児に「専業」すること自体が難しい時代になっているのが現状だ。
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